1晩に2回以上目が覚める人は注意!早期覚醒の原因や治療法

眠りが浅い原因と対策(眠りの質)

寝付いてから目を覚ますと、まだ夜中だったり早朝だったり…予定よりも遙かに早く起きてしまうこと、ありませんか?長時間眠れず、まだ眠っているべき時間帯に目覚めてしまう症状は「早期覚醒」と呼ばれる睡眠障害かもしれません。早期覚醒を放っておくと、睡眠不足で身体にも心にも支障を来してしまいます。

ここでは、早期覚醒の原因や対処法について詳しく見ていきます。

早期覚醒とは?まずは当てはまる症状や定義についてチェック

まずはどんな症状が早期覚醒と呼ばれるのかについて見ていきましょう。早期覚醒の症状として、一般的に次のような兆候が見られています。

  • 望む時間よりも2時間以上早く目が覚めてしまう
  • 夜遅くに眠っても早朝に目が覚めてしまう
  • 目が覚めた後、再度眠ることがむずかしい
  • 早朝に起きるので、日中や夕方に眠気を感じる

…心当たりのある症状はありましたか?これらの症状が4週間~3ヶ月も続いている場合は、立派な睡眠障害です。すぐに医療機関で相談が必要。

早期覚醒を抱える人の中には、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」も一緒に併発している人もいます。思いも寄らぬ原因を抱えていることもあれば、もしかしたら早期覚醒とはまた別の深刻な症状を抱えている可能性もあります。

早期覚醒を放っておくと、日中に睡眠不足で事故を起こすリスクが高まります。理想通りの生活リズムが送れないため、ストレスを抱えることも少なくありません。なるべく早めの発見と治療を心がけていきましょう。

早期覚醒を抱える人の共通点。夜中や早朝に目覚める原因は何?

早期覚醒を抱えている人たちには、いくつかの共通する特徴があります。何気なく繰り返している生活習慣や、性格、年齢、体質など…早期覚醒はあらゆることが原因になっている可能性があるのです。

原因を知ることは、症状の予防・緩和の近道。逆に原因を見落とせば、症状が深刻化することもあるため要注意ですね。早期覚醒の原因として考えられているのは次のような特徴です。

うつや情緒不安定など…何か精神的な問題を抱えている

何か精神的な負担を抱えていたり、ストレスや不安に悩まされていることはありませんか?そのせいでうつ気味になっていたり、情緒不安定になっているなら要注意。

ストレスが大きくなると、睡眠にも大きな支障を来してしまいます。人は普段、自律神経の中でも「交感神経」と「副交感神経」の2つを繰り返しながら生きています。眠っているときに優位になるのは、リラックスを司る副交感神経の方。

ところがストレスを抱えていると、人を活発にする交感神経の方が優位になってしまいます。その結果、眠ろうとしても交感神経が優位なため上手くリラックスできず、すぐに目が覚めてしまうのです。

実際、早期覚醒はうつ病の傾向がある人に見られがちな症状です。実は心が疲れていないか、よく振り返ってみましょう。

他の病気に服用している薬の副作用による早期覚醒

睡眠障害の他に、何か病気を持っていることはありませんか?早期覚醒は、もしかしたら他の病気に使っている薬の副作用で起きているのかもしれません。

よく早期覚醒の原因として挙げられているのは、ステロイド薬や降圧薬などですね。炎症を抑えるためのステロイドや、高血圧を抑えるための降圧薬を服用していると、副作用として早期覚醒を起こしてしまうことが考えられます。他にも、パーキンソン病などに使われる薬でも早期覚醒が副作用としてあらわれることが報告されていますね。

もしも薬の副作用で早期覚醒が起きるようなら、薬を処方してくれた医師に相談してみましょう。副作用の深刻度や症状は本人の体質次第で全然違いますから、しっかり相談してあなたの身体に合った薬を処方してもらってくださいね。

生理前や更年期に起こる女性ホルモンのバランスの乱れ

女性は男性と違い、ホルモンバランスが乱れやすい傾向にあります。ホルモンバランスが乱れると、

・情緒不安定になる

  • ストレスに対して敏感になる
  • 体温が急激に上がったり下がったりする
  • 頭痛や倦怠感など、身体に不調が生じやすくなる

…といったあらゆる症状が出てしまいます。ストレスは自律神経を乱しますし、体温が上がって身体が火照るとなかなか上手く寝付けません。早期覚醒を起こしている女性は、女性ホルモンの分泌バランスが乱れていないかを振り返ってみましょう。

毎月の生理前・後でもこのような症状は出ますし、閉経後の更年期障害でも似たような症状が出ます。また、無理なダイエットなどでもホルモンバランスは乱れやすいため、要注意ですよ。

夜更かしや朝寝坊など…生活リズムが不規則になっている

夜遅くに眠ることがあったり、目覚ましをかけないと昼頃まで眠ってしまう…ということはありませんか?夜更かしや朝寝坊で生活リズムが狂っていると、体内時計が乱れてしまいます。

人の身体には本来「夜に眠くなって朝に目が覚める」といったリズムが体内時計として備わっています。ところが生活リズムを乱すようなことをしていると、体内時計のリズムが大きく崩れてしまい、睡眠と起床の切り替えが上手くいかなくなってしまうのです。

休日だけ…と言って夜更かしや朝寝坊をするのもできれば控えた方が良いです。一日でも生活のリズムが崩れてしまうと、そこからドミノ式に睡眠と起床のサイクルが乱れるリスクが上がります。また、昼夜逆転のような生活も気をつけた方が良いですね。勤務時間が夜と昼とでまばらな職種の人も、早期覚醒を起こすリスクが高いです。

加齢で睡眠と活動のサイクルが乱れてしまっている

早期覚醒は加齢と共に発症のリスクが高まる睡眠障害です。おじいさんやおばあさんが、「日の出と共に起きて日没と共に眠る」生活を送っている…という話、耳にしたことはありませんか?

前述の体内時計は、加齢と共に崩れがちです。主に時間が早めに進んでしまう傾向にあります。そのため夕方頃から眠気を感じたり、早朝に目が覚めたりといった症状が起きるのです。

また、睡眠の質自体も加齢と共に変化しやすいことが分かっています。歳を重ねるごとに睡眠を長く持続させ続けることができなくなりますから、本人が望む時間よりも実際の睡眠時間の方が短くなることはよくあるのです。

歳を重ねるごとに早期覚醒は避けられなくなっていきます。「若い頃と比べて長く眠れなくなった」と感じることがあっても、気に病む必要はありませんよ。

病院での治療や習慣づけが大切。早期覚醒を改善していく方法は?

早期覚醒を解消したいのであれば、病院に行って専門的な治療を受けるのがおすすめです。もちろん自分で生活リズムをコントロールする方法でも、早期覚醒は緩和できます。ですが専門的な治療の方が、より確実に症状を解消していけますよ。

精神的な原因があるのか、身体的な原因があるのか…やるべき早期覚醒の治療方法は、本人次第で異なります。いくつかある早期覚醒の治療方法について見ていきましょう。

薬物療法で睡眠のサイクルを戻す。睡眠薬やサプリメントなど

早期覚醒の症状が4週間以上も続いていて、日中の眠気やだるさといった症状がある場合は、薬物療法で早期覚醒を治療していく場合があります。

薬物療法と言っても、本人の抱えている症状によっては必要になる薬も様々です。例えば体内時計の狂っている人なら、睡眠と覚醒のサイクルを整えるために、睡眠ホルモンの「メラトニン」の分泌を促す薬を使います。精神的なストレスで早期覚醒を抱えている人であれば、精神安定剤を使って早期覚醒を予防・緩和していくこともあります。

また、人によってはサプリメントの服用でも早期覚醒を解消することもできます。睡眠の質を高めて眠りを深くするだけなら、身体を休めるために必要な栄養分をサプリメントで補うことで症状が緩和されます。

薬物療法の必要性は人によって違うため、早期覚醒の治療に薬が必要かどうかは必ず医師のもとで判断を仰ぐようにしましょう。

運動・食事・早寝早起き。規則正しい生活リズムを送ろう

早期覚醒は、正しい生活リズムを意識することで快方に導くこともできます。基本は夜更かしや朝寝坊を避けて、早寝早起きを心がけることが大切。「夜に寝て朝に起きる」というサイクルを身体に馴染ませ、少しずつ早期覚醒を改善していきます。

また、適切な食生活や運動も、深く質の高い睡眠を取るのに欠かせないことです。食生活によっては、栄耀不足に陥るせいで睡眠の質の低下を招くことがあります。そうなれば睡眠中も上手く身体が休まらず、夜中に度々目を覚ましてしまいます。

運動不足だと、適度な疲労感がないため夜に上手く寝付けません。寝付いても眠りが浅くなるばかりで、早期覚醒の一因になってしまいます。早寝早起きと食生活と運動、この3つに気をつけて早期覚醒を予防・解消していきましょう。

朝日を避けて夕日を浴び、体内時計をコントロールする

体内時計は日光を浴びることでコントロールできる…というのは知っていましたか?人は日光を浴びると覚醒を促される、という働きを持っているのです。また、日光を浴びてからしばらくすると眠気を感じる、という習性も持っています。

つまり早期覚醒を抱えている人は、早朝に目が覚めて光を見ることで、体内時計が進みやすくなってしまうということ。早朝の光で予定よりも早く覚醒するため、眠気が来るのも予定より早い夕方頃になってしまう…ということが多くなります。

早期覚醒に悩んでいる人は、どれだけ早く目覚めてもカーテンはあけず、起きる予定の時間まで朝日などの光を浴びることを避けましょう。また、夕方頃に外に出て夕日を浴びると、夕方に目が覚めて夜にしっかり眠気が来るようなサイクルをつくることができます。時間に余裕のある人は、夕方の散歩を習慣づけてみると良いですね。

眠いときだけ寝室へ行く刺激制御療法で早期覚醒を防ぐ

早期覚醒をはじめ、睡眠に悩みを抱えている人におすすめなのが「刺激制御療法」という治療法です。

夜中に起きることが多かったり上手く寝付けなかったりすると、何だか寝室にいやなイメージがついてしまいますよね。ベッドを見ると「今夜も眠れないのかも」とネガティブな気持ちにさせられてしまいます。

刺激制御療法は、この「寝室=眠れない」のイメージを払拭するのが目的です。

  • 眠気を感じたときのみ寝室に向かう
  • 寝室では眠る以外のことは絶対にしない
  • 眠れないと感じたら寝室から離れる

といったポイントを守ることで、「眠たいときのみ寝室にいる」という状況を作り出すのです。

これを続けることで寝室に対するネガティブなイメージが払拭され、「寝室=眠れる場所」という新たなイメージを植え付ける効果が期待できます。

眠る前の飲酒やカフェインを控え、睡眠の質を上げる

眠る前にコーヒーやお酒を飲む習慣のある人は、今晩からでもやめましょう。眠る前にカフェインやアルコールを摂取すると、寝付きが悪くなったり睡眠の質が下がったりしてしまいます。

カフェインには、摂取後30分前後に覚醒を促す作用があります。もしもコーヒーを飲んでから眠ると、上手く寝付けても途中で目を覚ましてしまうリスクが高まるのです。

また、アルコールを摂取すると、アルコールの分解に内臓器官が働き出します。そのため意識は寝付いたとしても内臓が働き続けるため、眠りが浅い状態に陥るのです。寝返りなどの些細な刺激で目を覚ましやすくなってしまいます。夜のコーヒーやアルコールは、眠る3時間前までにすませておくのが理想的です。

事故や病気…早期覚醒が続くとあらゆるトラブルが起きて危険

早期覚醒に悩んでいる人は、すぐにでも予防・対策方法を練りましょう。早期覚醒を放っておくと、睡眠障害だけには留まらないトラブルを起こしてしまいます。

長時間の睡眠を持続できないということは、心身の疲労を上手く癒せないということです。前日の疲労を持ち越すことになり、日中に眠気を感じたりだるさを感じたりして、集中力を欠いてしまいます。もしも機械の運転中であれば、大きな事故に繋がることも考えられます。

また、早期覚醒はうつのサインである可能性もあります。早期覚醒の段階でうつに気づけないと、症状が深刻化して情緒不安定になったり無気力になったりと、睡眠障害以外にもつらい症状を抱えることになってしまいます。

もしも早期覚醒の原因や対処法が自分でも分からなくて苦しんでいるのなら、早めに医療機関で相談してみてくださいね。

まとめ

早朝や夜中に目の覚めることは、そんなに珍しいことではありません。生きていれば誰もが経験することではありますが、これが頻繁になり、一晩に何回も目が覚めるようになれば話は別です。

疲れが溜まっているのにもかかわらず、長時間の睡眠を取れないとなると、毎日疲労は蓄積されていくばかりです。早めに病院に行って、原因を突き止めましょう。

もちろん人によっては「これが原因かな」と思い当たる節はいくつか見つかるかとは思います。ですが、中には思いもよらない習慣が原因であることもあるのです。内臓疾患や心の病気をそのまま放っておくと、睡眠障害以外にも病気を抱えてしまいます。

早期覚醒が頻繁に長期間続くようなら、早めに病院で検査してもらってくださいね。